レバレッジとは、もともと「てこの作用」を意味しで小さな力で大きなものを動かす、つまりFXにおいては少ない証拠金で何倍もの資金を動かし取引をすることを言います。たとえば、1ドル=100円のときに「10倍のレバレッジ」だと10万円の証拠金でも1万ドルのポジションを保有することができます。レバレッジの最大のメリットは少ない証拠金でも大きな利益を得ることができるという点です。大きなレバレッジを効かせれば、相場が1円動いただけでも大きな利益になります。一方で、レバレッジが大きすぎると為替レートが0.1円動いただけで証拠金が底を尽きてしまうなんて事態にもなりかねません。利益が大きい分リスクもはらんでいるのです。安全な取引を行うには、証拠金に見合ったロット数で上手にレバレッジコントロールする必要があります。EAによっては自動的にレバレッジコントロールをしてくれるものもあれば、手動でMT4のパラメーター設定でレバレッジコントロールを行うことができます。
レバレッジの計算方法は以下の通りです。
取引金額(円換算) ÷ 証拠金 = レバレッジ
※1ドル=100円の場合
証拠金10万円で200万円(2万ドル)の取引をしたい場合は、200万円÷10万円=レバレッジ20倍となります。
レバレッジは、国内FX会社と海外FX会社とで大きな違いがあります。日本国内では2007〜2008年頃から500倍などの高レバレッジ化が目立つようになり、金融庁は顧客保護やリスク管理の観点から2010年にはレバレッジ50倍、2011年以降は最大25倍までの規制を儲けました。海外では各国の規制に基づいたレバレッジが設定されており、ヨーロッパなど一部の国ではレバレッジ規制自体ない国もあります。そのためMT4を利用した取引においても、1000倍や3000倍などの超ハイレバレッジを提供している会社も存在しています。レバレッジ1000倍では、10万円の資金で最大1億円もの通貨を運用することができるのです。アメリカではレバレッジ規制が厳しく5〜33倍のレバレッジ、香港や韓国ではレバレッジは20倍となっています。ハイレバレッジでの取引を行う場合は、ゼロカットシステムが導入されているようなFX会社を選ぶなど、突然の相場変動などのリスクにも備える必要があります。
レバレッジが大きいと少ない資金でも大きな利益を狙うことができますが、損失の許容範囲を定めてレバレッジを決めるレバレッジコントロールをしっかり行わなければなりません。1ドル=110円時点において10万円の証拠金で500倍のレバレッジを効かせた場合は、約45万通貨のUSD/JPYが購入できます。発注量÷100=1pipsの価格で計算すると、45万通貨÷100=4500 円となり、証拠金10万円÷4500円をすると約23pipsです。つまり、証拠金10万円はたった23pipsの損失で消えてしまうのです。ハイレバレッジは勝てば大きな利益を得るチャンスもありますが、大損失の危険性もはらんでいるので十分に注意して取引を行ってください。
MT4を利用したEAトレードにおいても、このレバレッジコントロールをしながらの取引が大切です。ハイレバレッジでEAトレードを行っていると、自動売買だからと目を離している間に急な相場変動で損失が膨らむ可能性があります。多くのEAではMT4のパラメーター設定で発注ロット数の調整ができるので、EA稼働前に確認しておいてください。EAによっては証拠金に合わせてMT4で自動でロット数を調整してくれる機能がついているものや、リスクを低く抑えながら一時的にレバレッジを高めるロジックが組み込まれているものもあります。リスクを考慮した上でレバレッジの幅を検討してください。
無料のEAでも、サポートが充実しているMT4EAの無料配布サイトでは、24時間体制でサポートしています。